ニトリが島忠を買収? 家具屋とホームセンターが合体で新業態が生まれる
先日、ニュースで家具屋のニトリがホームセンターを展開する島忠を
TOB(株式公開買い付け)で買収するという報道がありました。
なぜニトリが島忠を買収しようとしているのか、ニトリの買収によって何が変わるのか見てみたいと思います。
[目次]
- ニトリとは
- 島忠とは
- TOBとは
- ニトリが島忠をTOBで買収しようとしている理由
- ニトリの島忠買収で何が変わるか?
- ニトリとは
北海道に本社を置く家具の小売業大手。国内約550店舗と世界に約100店舗のチェーンストアを展開する。
『お値段以上、ニトリ』のCMでおなじみ。その根拠となるのが原材料の仕入から生産→輸入→販売→配送をグループ直営で行うことで、他社との差別化を図っている。
ニトリの学習机は年間7万7千台を販売し、全国売上日本一となっている。
- 島忠とは
埼玉県に本社を置く。家具・インテリア専門店と、ホームセンターを運営する日本の大手小売企業である。
主に首都圏と一部関西に50店舗以上を展開、家具事業ではインテリア雑貨、小型家具などを販売し、価格帯はリーズナブルなものから高級なものまで幅広い。
大型ホームセンターでは「Home’s(ホームズ)」を運営していることで有名。
- TOB(株式公開買い付け(Take Over Bid))とは
TOBとは証券取引所を通さず、個人が保有している株を直接買い付けること。
こちらのサイトがサルでも分かるくらい詳しく解説してくれていますので、どうぞ。
TOBとは何か?図表でわかる株価への影響とそのメリット・デメリット
- ニトリが島忠をTOBで買収しようとしている理由
・ニトリは郊外の小規模店舗が多く、島忠が持つ首都圏の大型店舗を自社のものにしたい
・ニトリの売上高1兆円という目標は自己成長のみでは難しく、他社を合併買収して自社の規模を拡大する必要性がある
・ニトリは自社の家具以外の商品を持つ島忠を取り込むことで、小売業全体での売り上げを目指すと共に他業種との資本提携が狙える
- ニトリの島忠買収で何が変わるか?
ニトリはコロナで各業種の落ち込みが激しい中、すごもり需要を受けて業績を拡大し過去最高を記録した。キッチン用品のほか、
リモートワークや在宅勤務の増加で机やイスといった家具の販売が伸びた。
帝国データバンクのレポートによれば、「巣ごもり消費」は今後も続くとみられており、ガーデニングやDIY需要の高まりからも、ホームセンター関連の業績は伸びていくと考えられている。ニトリは島忠を子会社化することで、DIYや園芸などの分野のノウハウを得ることができる。これはニトリにとって大きなメリットになるはずだ。
また消費者にとっても、ニトリのような店舗でDIY関連商品の取り扱いが増えれば喜ばしいことだろう。
業界が大きく再編される可能性も高そうだ。
買収が現実化すれば、DCMカーマを抜いてニトリ(=島忠)とカインズのホームセンター2大巨頭として再編されることもあるだろう。
今後も業界の動向を注目していきたい。